豊かな自然を次代に引き継ぐために

道路一本作る場合であっても、牛馬によって木材を山の奥から運び出していた時代の牛馬道と、今日のスーパー林道に代表されるようにいわゆる多目的・広域的な林道の建設とは、規模においても質的にみても全く異なっています。


繰り返えしになりますが、自然の活用はその土地の潜在能力を維持しうる範囲で行なわなければなりません。


ペンタキープなどガーデニングが趣味の人はわかりますよね。


どこまでその場所の自然が人間によって利用出来るか、どこで利用を制限し、逆に保全・保護すべきかの判断が求められているのでありますが・・・


その難しさはちょうど人事管理の困難さに似ているかもしれません。


人事管理をする場合、現在の職場がそのままその人の将来の職場として最適であるかどうかという、管理者にとってきわめて難しい、厳しい判断をせまられます。


同様に、物言わぬ、しかもなかなか本性を見せない植物や自然、つまりさまざまな人聞の影響下に変えられている代償植生や文化景観域内にある自然の活用の限度・・・


これを厳密に把握することにはかなりの困難をともなうことは事実です。


基本的には、その土地あるいは自然を保護・利用しようとする計画者・責任者が現地を十分に踏査し、その土地の地形・地質・植物・動物、さらに自然環境全体を総合的に現場で判断すべきです。

自然との共存 2

どんなに効率的・経済的に考えられても、林業経営あるいは山林業においては、尾根筋・急斜面・谷すじなどの人間の干渉に敏感な弱い自然は出来るだけ自然のシステムを破らない・・・


つまり、さわらないで手を入れるのをがまんしなければ維持できません。


これは森林だけではありません。


その土地本来の自然植生、例えば尾瀬ヶ原のミズゴケ湿原や海岸砂浜のコウボウムギ、ハマニンニクの海岸植生など、あるいはバージン・フォレストといわれるような自然度の高い樹林は、人間サイドから見ればもう少し伐採したり手入れしたり、あるいはもうちょっと抜きとって配置したいなどと考えることがあるかもしれません。


・・・しかし、海岸の砂浜や断崖の植物群落から高山のお花畑群落に至るまで、その土地本来の自然植生・自然湿原・自然草原・自然林は、まちがいなく持続させようとするならば無理な利用・管理をしない、手を入れるのをがまんしなくてはならない自然です。


私たちは限られた国土を有効に利用するために、またまちがいなく利用するために、自然の活用の仕方をたえず考えてきました。


人間の影響が自然のシステム、バランスをくずすほど大きくない時代ならばともかく、現代のように巨大な機械・器具を使って自然への干渉を行う場合には慎重すぎるということはありません。


自然との共存

開放景観と接するところでは密生した低木・草本によるマント群落・ソデ群落がふちどっています。


つまり、固有の林縁群落に囲まれたような状態であれば、小面積の樹林でも十分持続するのです。


このような自然林は一見、人間サイドから見れば非常にこみあってむさ苦しく見え、夏は蒸し暑いのではないかと思われます。


そこで、善意から下草刈り・ツル打ち、あるいは伐採・前刀定などが行なわれます。


視覚的な美しさを出すためのひかえめな管理は許されます。


・・・しかし、たとえ善意であって、林縁植物を除去し、下草を定期的に刈りとってしまえば、かつてヨーロッパで林内に家畜を放牧して、すべての森林が荒廃して荒野景観を形成したように、その森林も荒廃することを知るべきです。

生産すること

外化され物化されたものの壮大な体系ができあがってゆく過程は、人間の労働の世界がその豊かさを失い、その中味のすべてを、物化されたものの側に移行させてゆく過程でした。


OpenSSOのような労働の中にあった、人間が道具を手にして対象にいどんでゆくという活動の様式。


これは、外化されたものの総体を所有しあるいは道具として使いうる人間の活動と、外化されたものの総体にその機能を発揮させるために仕える人間の活動とに、はっきり分離しました。


後者の領域では労働はますますその内容を失って貧しくなっていきます。


そこで失われたものは単に自然に対する対象的働きかけや、人間の労働をとおしての社会的つながりだけではありません。


何よりも失われたものは、《自分の腕をたずさえてそこを立ち去る》ことのできる職人の自由なのです。


立ち去ることの可能性が職人の主人に対する「自由」のための武器になりえたのは、立ち去られることへのおそれが主人の側にあったからです。


工程の能力の大部分が職人のものであってはじめてそれは可能でした。


工程の能力の大部分が装置の側にあり、装置は主人の「所有」である条件の下では、関係は全く逆転します。


労働者は装置とつながりをもつことではじめて「生産」できるのです。

中国の政治と経済 9

なぜなら、頭をもたげたアメリカは単に警察官としてだけとどまるのではなく、必ず中国の政治体制やイデオロギーに干渉してくる可能性が強いと、中国は受け止めているからです。


時事雑誌『瞭望』が掲載した中国現代国際関係研究所の周紀栄氏の論文は、この点を次のように踏み込んでいます。


「アメリカの指導の下、西側工業国は政治的には"民主・自由・人権"の旗印を掲げ、経済的には私有制や市場経済を推し進あ社会主義を根本から変えようと謀り、西側先進国による"自由新世界"に天下統一を果たそうとするだろう」。


李鵬首相は、NHKのインタビューにこう述べています。


「新秩序のかなめは、すべての国が大小・強弱・貧富の別を問わず国際社会の平等な構成員でなければならないということです。


中国は、平和共存5原則の基礎の上に新秩序を打ち立てることを主張します。


国際問題は平等に参加して話し合いで解決すべきで、ひとつ、またはひと握りの大国の独り舞台は許されません」。


ポスト冷戦、ポスト湾岸戦争後の中国外交のこの基本方針は、この後、中国指導者が外国要人と会見するたびに繰り返されています。


李鵬首相は、さらに5月初めに訪中した日本の政治家との会談で


「中国には『只許州官放火、不許百姓点灯』(州知事は放火してもいいが、庶民はローソクを灯すことも許されない)という言葉があります」とまで語りました。


ポスト冷戦体制の下での「アメリカ1極支配」「新覇権主義の台頭」への強い警戒を示しています。

中国の政治と経済 8

外国人記者には公開されませんでしたが、中国側関係者などによれば、論点は次のように集約できます。


1)米ソの冷戦は終結し旧秩序は瓦解したが、新秩序はまだ形成されず、冷戦時代の「慣性の法則」が依然として有効に働いていること。


ソ連は内政混乱で超大国の「超」の字がとれてただの大国になりましたが、依然として軍事大国です。


2)現在の世界の構造は、「一超多強」である。


超大国は湾岸戦争で圧倒的なパワーを見せたアメリカ。


強国は「ソ」、「欧」、「日」。


中国も安全保障理事会常任理事国として多強の一角を占めます。


3)「東西問題」(冷戦)は緩和したが、「南北問題」(先進国と第3世界の発展途上国の格差)は未解決である。


つまり、中国は冷戦時代の「二極体制」がようやく終結し、「多極化時代」ないし「無極化時代」を期待していたところ、アメリカの「一極支配」ともいうべき力が台頭してきたことに強い危機感をつのらせているのです。

中国の政治と経済 7

「天安門事件の銃弾により毛沢東の晩年と同じ過ちを犯し、自ら始めた事業(改革開放)をその手で葬った」と反体制派から批判された郵小平氏。


その鄙小平氏が天安門事件後の2年間の沈黙を破って実務テクノクラートを動かし、再び指導力を発揮しはじめたようです。


世界格局研究討論会。


北京から北へ260キロの河北省の避暑地、承徳。


避暑にはまだ早すぎる1991年4月下旬、40人余りの中国の国際戦略学者が集まってシンポジウムが開かれました。


国務院系の総合開発研究院が主催した「世界格局研究討論会」でした。


銭其珠外相も出席しています。


「世界格局」とは、国際関係ないし世界秩序といった意味です。


4日間のシンポジウムでは、東西冷戦の終結、とりわけ湾岸戦争後の情勢を踏まえて、90年代の国際関係をどう分析するかに議論が集中しました。

ごみの資源化のために

仙台方式ではびん・缶の資源化専用の分別収集をしています。


しかもそれに対する住民の協力も良いことから、選別施設に入ってくるびん・缶に対する他のごみの混合率は5%程度に過ぎないといいます。


それゆえ、厨芥やプラスチックごみの混入によって生ずる問題は、西宮に比べるとはるかに少ないのです。


仙台方式では、回収容器を収集日の前の日に公社が配るため、その分手間も費用もかかるのですが、それだけの効果もあるというわけです。


仙台のリサイクル型分別収集の対象は、民間の集団回収は活発なことからびん・缶に限られていますが、これを古紙・古布・リサイクルトナーにまで広げている自治体も結構多いです。


大都市にあっては、広島市がそうですね。


広島は、「5分別収集」で名高いところですが、資源ごみは市内全域にわたって市の委託業者が週1回収集にまわっています。


これらの資源ごみは、市に2ヵ所あるリサイクルセンターに搬入されますが、この段階で広島独特の仕組みが見出されます。


つまり、収集後のこれらの資源ごみは、別の再生資源業者に"売却される"のです。

中国の政治と経済 6

先の江沢民総書記の発言を受けて、国務院は91年3月下旬、全国に27のハイテク産業開発区「高新技術開発区」を設置、「火炬(たいまつ)プロジェクト」と命名しています。


6月に入って、郡小平氏が新しい指示を出したとの情報が聞かれるようになりました。


短い言葉ですが、


「科学技術は第一の生産力。


力を集中し、最先端技術で世界最新レベルに到達しなければならない」と指示したといいます。


この後まもなく、国内のエレクトロニクス産業を再編成して「中国電子工業総公司」(略称チャイナトロン)の設立が発表されました。


従業員総数41万人。


大規模集積回路の開発と軍用電子製品の生産が中心といいます。


巨体が動きはじめたのです。

中国の政治と経済 5

中国の国防科学技術大学は、ミサイルやコンピュータなど軍事エンジニアリング専門家を育てる最高学府です。


ハイテク戦争が中国指導部に与えたインパクトを象徴しています。


危機感の率直な表明は、全人代でも続きました。


軍事産業を統括する国防科学技術工業委員会副主任の女性将軍、最力少将は


「多国籍軍は70余りの衛星を使って偵察・誘導・作戦指揮をした。


電子対抗・夜間暗視装置・高精度防空ミサイルなど電子技術の重要性が証明された」と発言しました。


また、秦基偉国防相は


「わが軍の武器装備は先進国に比べると20年遅れている。


一部の周辺国に比べても及ばない。


国の経済力がその国の軍の武器装備を決定するのであり、われわれは今後相当長い期間、劣勢に置かれるであろう」


と発言した、と伝えられています。

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