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2010年11月 アーカイブ

中国の政治と経済 7

「天安門事件の銃弾により毛沢東の晩年と同じ過ちを犯し、自ら始めた事業(改革開放)をその手で葬った」と反体制派から批判された郵小平氏。


その鄙小平氏が天安門事件後の2年間の沈黙を破って実務テクノクラートを動かし、再び指導力を発揮しはじめたようです。


世界格局研究討論会。


北京から北へ260キロの河北省の避暑地、承徳。


避暑にはまだ早すぎる1991年4月下旬、40人余りの中国の国際戦略学者が集まってシンポジウムが開かれました。


国務院系の総合開発研究院が主催した「世界格局研究討論会」でした。


銭其珠外相も出席しています。


「世界格局」とは、国際関係ないし世界秩序といった意味です。


4日間のシンポジウムでは、東西冷戦の終結、とりわけ湾岸戦争後の情勢を踏まえて、90年代の国際関係をどう分析するかに議論が集中しました。

中国の政治と経済 8

外国人記者には公開されませんでしたが、中国側関係者などによれば、論点は次のように集約できます。


1)米ソの冷戦は終結し旧秩序は瓦解したが、新秩序はまだ形成されず、冷戦時代の「慣性の法則」が依然として有効に働いていること。


ソ連は内政混乱で超大国の「超」の字がとれてただの大国になりましたが、依然として軍事大国です。


2)現在の世界の構造は、「一超多強」である。


超大国は湾岸戦争で圧倒的なパワーを見せたアメリカ。


強国は「ソ」、「欧」、「日」。


中国も安全保障理事会常任理事国として多強の一角を占めます。


3)「東西問題」(冷戦)は緩和したが、「南北問題」(先進国と第3世界の発展途上国の格差)は未解決である。


つまり、中国は冷戦時代の「二極体制」がようやく終結し、「多極化時代」ないし「無極化時代」を期待していたところ、アメリカの「一極支配」ともいうべき力が台頭してきたことに強い危機感をつのらせているのです。

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